へだのすけ市場とは

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深海魚の聖地・戸田の新名所「へだのすけ市場」

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日本一深い駿河湾に面し、“深海魚の聖地”として知られる静岡県沼津市戸田(へだ)。
その戸田漁業協同組合が運営する「戸田漁協直売所」と「JFマリンマーケット」が統合し、2024年5月、「へだのすけ市場」 としてリニューアルオープンしました。


市場には、戸田漁協が水揚げした 新鮮な海産物や地元ならではの水産加工品 がずらり。
底引き網漁が解禁される9月~4月には、希少な深海魚が並ぶことも!
また、野菜や精肉、日用品まで取り揃え、地元のスーパーマーケットとしての役割も果たしています。


「へだのすけ」というユニークな名前の正体は、建物正面に描かれたエビのキャラクター。
戸田出身のメディアクリエイター・佐藤雅彦さんが、戸田漁協のアプローチにより誕生させた特別なデザインです。

地元の人々にとっても、観光客にとっても “みんなのお店” を目指し、気軽に立ち寄れる温かい市場。
「見るだけでも楽しめる」そんな魅力が詰まった「へだのすけ市場」に、ぜひ足を運んでみてください!


 

戸田漁業協同組合 年表

明治時代

1902年(明治35年)「戸田漁業組合」設立(組合員220名)
漁業権取得、経費収支予算、役員選任を決定し、県知事の認可を受ける​


大正時代

1913年(大正2年)「戸田村戸田漁業協同組合」と改称し、法人化​
1919年(大正8年) 第一次世界大戦後の経済不況の影響で、漁業組合の統合と協同組合化が進む​
1923年(大正12年)「保障責任戸田漁業協同組合」へ改組​


昭和時代(戦前・戦中)

1933年(昭和8年)漁業法改正により、漁業協同組合が経済事業を行えるようになる​
1943年(昭和18年)戦時統制により「戸田村漁業会」として統合​
1944年(昭和19年)「戸田村漁業会」設立(旧漁協を統合し、漁業統制を強化)​
1945年(昭和20年)終戦。GHQの指導により戦時統制の排除と民主化が進められる​


昭和時代(戦後復興)

1949年(昭和24年)「戸田漁業協同組合」として再編(組合員657名、出資金91万9千円)
事業内容:信用、購買、指導(教育情報、繁殖保護、生活文化改善、遭難救助)​

1951年(昭和26年)戸田村漁業会が正式に解散し、漁業協同組合として完全移行​
1956年(昭和31年)天草採取の自営事業開始​
1964年(昭和39年)わかめ養殖を試験的に開始​
1967年(昭和42年)真珠養殖が台風被害で廃業​


平成時代

1993年(平成5年)海技免状更新講習会を開始(漁業者向けの資格取得支援)​
2019年(平成31年)「へだのすけ市場」開業(戸田漁協直売所とJFマリンマーケットを統合)​


令和時代

2024年(令和6年)「へだのすけ市場」リニューアルオープン​
監査報告書にて経営の課題と今後の方針を発表(漁業資源管理の強化、事業の効率化)​

2025年(令和7年)「第77年度事業報告書」で漁協経営の厳しさが指摘される
(燃油・修繕費高騰、漁業資源減少)​


まとめ

戸田漁協は 1902年に設立 され、戦後の1949年に現在の形に再編されました。
戦時中の統制、戦後の民主化、漁業の近代化を経て発展し、近年では「へだのすけ市場」を開業し、地域の漁業と観光の活性化を進めています。